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ガミラス戦役以後の地球軍の軍備計画の検証

皆様こんばんは。
今回は、1月10日にアップした「メ号作戦は何故行われたのか」のコメント欄に面白い疑問が寄せられていましたので、それについて検証してみたいと思います。
その疑問とは以下のようなものです(以下抜粋)

「2202において金剛改型の戦艦が生産され続けていることも理解しにくいところです。D級をヤマトの量産型としてコストを下げて生産を始めた段階で切り替えるのが合理的であるはずです。製造済み艦が登場していただけなら分からなくもないですが、もしかしたら、下階級士官に乗船させるための位置付けだったのかもと思わなくもないですが。」

まず結論から言ってしまえば、波動砲搭載型のコンゴウ級やムラサメ級は「波動砲艦隊計画」が実現するまでのつなぎとして生産されており、エンケラドゥス防衛艦隊に配備されたのは恐らく波動砲艦隊計画が始まる前の2200~2201年の間に生産された艦艇であると思われます。

ガミラス戦役後の地球軍再建計画について


ガミラス戦役後、国連宇宙軍を再編した地球連合艦隊の再建が地球において大きな課題であったことは間違いありません。
そして再建計画はヤマトから帰還した2200年から時間断層の全貌が判明した2201年前半のものと、時間断層内の大工場の運用が始まった2201年後半から2202年にかけてのものとで大きく目的と内容が変貌したものと思われます。

【再建計画第1期(2200~2201年)】
まず第1期の計画ではとにかく失われた戦力の回復を目的としており、時間のかかる新設計の新造艦よりも、量産性の優れた「改コンゴウ」「改ムラサメ」の量産が優先されたと思われます。
もちろん、「波動エンジン」の搭載という暫定的な改造は行われることになりましたが、これは日露戦争から第一次前までの軍艦で行われた「石炭エンジン」から「石油エンジン」に変更するレベルの簡単な改造であり、機関さえ入れ替えてしまえば済むので大幅な設計の変更は不要であったと思われます(もともとコンゴウ型やムラサメ型は機関部に余裕があり、エンジンの入れ替えも簡単だったという事情があったのかもしれません)。
また両艦とも波動エンジンによって攻撃力や防御力を上げれば十分ガミラス艦に匹敵する艦であっため(改造前でも戦術によってはそれなりに戦えたので、この判断は間違ってはいないと思われます)、当面の戦力としては十分と判断されても不思議はありません。
そして何よりも、この時点での新造艦開発・建造は問題が多すぎました。
まず第1に、2202第一話に登場した改コンゴウ型や改ムラサメ型は外国の艦名もあったことからこれらの建造は世界中のドックで行われていたことがわかります(恐らく各地下都市内にあったものと思われます)。
しかしこれらのドックは当然ながらガミラス戦役前に用意されていたもので、最大の艦としてはコンゴウ型を想定していたものであったはずです。
その為コンゴウ型以上の艦を作るためには明らかにドックの規模が不足しており、ヤマトクラスの艦を作るならばまずはドックから作らなければならなかったと思われます。
そして第2に、新造艦開発・建造の難しさです。
例えば戦艦大和の開発は昭和12年から始まりましたが設計図が完成するまで約1年、そこから建造が始まり完成までさらに4年かかりました。
未来の話であるので多少は時間短縮もあるでしょうが、少なくとも1番艦の完成は少なくとも数年単位の時間が必要であることは間違いありません。
以上のように新造艦の完成にはドックの建造+新造艦にかかる時間を考慮しなければならなかったため、とにかく短期間で戦力を回復したかった当時の地球にとっては選べない選択肢であったと思われます。
その為、2200年からの1年半はひたすら「改コンゴウ型」と「改ムラサメ型」の建造が行われ、2202年時点では相当な数の艦が就役していたのだと思われます。
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【再建計画第2期(2201~2202年)】
ところがこの建造計画に待ったをかける要因が生じました。
それが時間断層の全貌判明だと思われます。
この時間断層自体は地球再生が終わった直後に確認されていたようですが、キーマンの弁によれば全貌判明に10年かかったとのことですので、地球がその全容を把握したのは2201年であることは間違いないでしょう。
そしてこの時間断層を使用すれば巨大なドックや新型大型戦艦の開発・建造も短期間でできると判断しされ、「波動砲艦隊計画」が立案されることになったのではいでしょうか。
土方の反対と更迭、大型工場の建造、新造艦の設計などで多少の時間はかかったものの、2201年後半には「波動砲艦隊計画」が実際に始動し、A型およびD型の建造が始まったのは間違いないと思われます。
またこの時点において改コンゴウ型および改ムラサメ型の建造は打ち切られれ、時間断層の存在を隠す意味で、名目上は軍備再建ではなく民間再建が優先されることになったものと思われます(2202年においてようやく都市の復興が進んでいる描写があること、電力制限解除などが行われたのもこれが理由ではないでしょうか)。
20190120_img007.jpg

ところで1話でアンドロメダを見たとき古代は「アンドロメダ、もう完成していたのか」と言っていたことから、アンドロメダの建造が行われていたこと自体は知っていたようです。
ただ通常の建造のように数年かかるものと判断していたものと思われます。

改コンゴウ型と改ムラサメ型の新たな任務


恐らく上で書いたように改コンゴウ型や改ムラサメ型の新造自体は波動砲艦隊計画が始まった時点で打ち切られていたと思われますが、それでも波動砲感が一定数揃う見通しが立つまでは一線級戦力として扱われたと思われます。
しかし2202年に起きた「浮遊大陸奪還作戦」の時点では、その見通しも立ったため、もう不要な使い潰してもよい戦力として全戦力が投入されたものと思われます。
しかしガミラス艦隊の後方に配置していたことが幸いし、かなりの数が生き残ったため、これらの艦は数合わせの戦力として2級戦部隊に配備され、本隊の山南艦隊が到着するまでの時間稼ぎに使われたのではないかと思われます。
事実、これらの改コンゴウ型や改ムラサメ型が配備されていたのは、エンケラドゥス防衛艦隊などの警戒艦隊のみであり、後方の本隊には一隻も配備されていませんでした。
後継艦が十分な数あるのだから警戒艦隊に旧式艦を配備する必要はないとの考えもあるかもしれませんが、ガトランティスの戦力を考えた場合、1隻でも多くの戦力が欲しかったこと、新鋭艦は極力本体に集中配備したいとの意思があったためと思われます。
もし外伝が作られるならばこれらの捨て石にされた旧式艦の奮戦ぶりを見てみたいものですね。

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コメント

kazu

記事拝見しました
山城2199様にはここまでまとめていただき、ありがとうございました。

やはり、ガミラス戦の反省に立ち、地球は少なくとも波動エンジンによる航行能力+攻撃力を備えた軍拡の道を選択せざるを得ず、しかも時間断層がない中での早急な再整備には既存のスペックを使うのが早道と考えるのが妥当ですよね。
本当にありがとうございました。

あえて私の中で巡らせていることを申し上げると、さすがに地球も、白色彗星の侵攻に出くわさなければあそこまで時間断層をフル稼働させてA級D級を建造しなかったかもしれない。
人口減少の憂き目にあった中では、まず最小限の人的投入下で最大の効果を得ようとする発想も不可欠で、その手段として、波動砲に拡散させる方式を採用することで目的は達成可能だとするのも自然な流れで、また不可欠だったと考えられるためです。
しかしながら白色彗星帝国の侵攻で急遽大増産に舵を切ったというところではないかと。

ここで時間軸的に、戦闘力のUPや人口減少下での再軍備において、ヤマトや金剛型改に波動砲を搭載したのなら、なぜ拡散方式兼用としなかったのか、ということもあるんですが、これは、おそらく発想としてはあったが導入には間に合わず、A級D級の設計・製造と同時期になってしまったのではと考えています。一方で、拡散させても一条あたりのエネルギーは細く小さくなるわけではないようですので、これなら収束型は淘汰されても良さそうですが、せっかくなので残した。・・・これはご愛嬌ですが。こんな風に考えています。拙文付け加えて失礼しました。


yoshirinn

廃物利用ではないが
改コンゴウ型は巡洋艦、改ムラサメ型は駆逐艦代わりに建造されているのではないでしょうか?今のところパトロール艦は登場していますが、巡洋艦と駆逐艦は登場していないわけですし、すでに量産態勢を整えている旧式艦が代用できるだけの性能を持っているのなら、引き続き建造を続けることが合理的です。
また、地球防衛軍首脳は波動砲決戦思想に固執しているので、補助艦艇の新型を新規に建造することを放棄したのかも知れません(なぜパトロール艦は建造したのかは謎ですが)。
2202の土星沖会戦は単調で特に見せ場も無かったので、個人的には多数の新型駆逐艦がガトランティス艦隊に一斉に魚雷を発射しヒットアンドウェイ戦法を仕掛ける様なシーンを見たかったですが。

-

戦後すぐで丸裸の地球がとにかく物になる戦闘艦が欲しい、となるのは自然ですね。
改造に改造を重ね、ガトランティス残党相手に奮闘する姿は確かに見てみたいです。

後、村雨型や磯風型は対ガミラス戦役中に、第一艦隊に資材を回す為に建造途中で放棄されたり、修理されずに放置されていた艦が戦後再就役した…なんて艦もあるのでは?と考えております。

山城2199

Re: 記事拝見しました
kazu様、コメントありがとうございます。
いえいえこちらも楽しく考察させていただきました♪
>
> あえて私の中で巡らせていることを申し上げると、さすがに地球も、白色彗星の侵攻に出くわさなければあそこまで時間断層をフル稼働させてA級D級を建造しなかったかもしれない。
> 人口減少の憂き目にあった中では、まず最小限の人的投入下で最大の効果を得ようとする発想も不可欠で、その手段として、波動砲に拡散させる方式を採用することで目的は達成可能だとするのも自然な流れで、また不可欠だったと考えられるためです。
> しかしながら白色彗星帝国の侵攻で急遽大増産に舵を切ったというところではないかと。

そうなんですよね
実際、拡散波動砲は少数の艦で大軍と戦う兵器ですから、あれほど波動砲搭載艦を増産するのは兵器の運用構想上明らかに間違っています。
恐らくは11番惑星での大戦艦の数を見て半ばパニック状態で民間復興に必要な物資を全部艦隊増産に回したのではないかと思っています。
・・・うん、これは仮に勝ったとしても地球は経済的に詰んでいますね(苦笑)

> ここで時間軸的に、戦闘力のUPや人口減少下での再軍備において、ヤマトや金剛型改に波動砲を搭載したのなら、なぜ拡散方式兼用としなかったのか、ということもあるんですが、これは、おそらく発想としてはあったが導入には間に合わず、A級D級の設計・製造と同時期になってしまったのではと考えています。一方で、拡散させても一条あたりのエネルギーは細く小さくなるわけではないようですので、これなら収束型は淘汰されても良さそうですが、せっかくなので残した。・・・これはご愛嬌ですが。こんな風に考えています。拙文付け加えて失礼しました。

改コンゴウ型および改ムラサメ型には波動砲が搭載されていないそうです(艦首砲は波動コアで威力が増大しているだけで従来の収束砲らしいです)
実際、アンドロメダが浮遊大陸で拡散波動砲を使ったのが初の実戦投入だったらしいので、恐らく拡散波動砲は波動砲艦隊構想の一環で開発された新兵器だったのではないかと思います。
あとヤマトに拡散波動砲を搭載するには艦首部分の作り替えが必要であり、現役復帰に時間がかかりそうなので取りやめになったのではないかと個人的には思ってます。

山城2199

Re: 廃物利用ではないが
yoshirinn様、コメントをありがとうございます。

> 改コンゴウ型は巡洋艦、改ムラサメ型は駆逐艦代わりに建造されているのではないでしょうか?今のところパトロール艦は登場していますが、巡洋艦と駆逐艦は登場していないわけですし、すでに量産態勢を整えている旧式艦が代用できるだけの性能を持っているのなら、引き続き建造を続けることが合理的です。

波動砲搭載艦登場以後の両艦の扱いはそんな感じであったと思います。

> また、地球防衛軍首脳は波動砲決戦思想に固執しているので、補助艦艇の新型を新規に建造することを放棄したのかも知れません(なぜパトロール艦は建造したのかは謎ですが)。
> 2202の土星沖会戦は単調で特に見せ場も無かったので、個人的には多数の新型駆逐艦がガトランティス艦隊に一斉に魚雷を発射しヒットアンドウェイ戦法を仕掛ける様なシーンを見たかったですが。

パトロール艦や護衛艦は11番惑星など辺境に駐留させる警備艦隊目的で建造されたものではないかと思います。
これらの艦隊は機動力と航続力重視で火力はそれなりにあればよいという目的で編成されていたのではないか。
小説版によれば警備艦隊はすでにいくつか編成されていて各基地に配備されていたらしいので(11番惑星の艦隊は丁度偵察任務で出撃中だったらしいです)、ガトランティスの侵攻にあたってこれらの警備艦隊も再編成されて各前線の艦隊に再配備されていたのではないかと思います。

山城2199

Re: タイトルなし
コメントありがとうございます。

> 戦後すぐで丸裸の地球がとにかく物になる戦闘艦が欲しい、となるのは自然ですね。
> 改造に改造を重ね、ガトランティス残党相手に奮闘する姿は確かに見てみたいです。

残党ではなく、地球侵攻の前段階に行われた威力偵察戦でもいいと思います。
個人的には古代の乗艦だった「ゆうなぎ」を主役にした作品とかいいと思います(笑)
反乱に参加できなかったヤマトクルーが乗り込んでおり、「ヤマトが帰るまで」と必死で奮戦し、最後はヤマトの地球圏帰還の報告を受けた直後に安心したように爆沈した感じで・・・
>
> 後、村雨型や磯風型は対ガミラス戦役中に、第一艦隊に資材を回す為に建造途中で放棄されたり、修理されずに放置されていた艦が戦後再就役した…なんて艦もあるのでは?と考えております。
当然それはあったと思います。
アメリカ管区とかEU管区の地下ドックにはそんな感じの艦が大量にあったかもしれませんね

kazu

金剛改型について
山城2199様
またもや土星沖会戦を引っ張り出してしまいますが、護衛艦と並んで金剛改型がぶっ放しているのはどう見ても収束波動砲ではないでしょうか?ネットを見てると、魔改造された金剛改二型というフレーズも見られます。第1話の古代が乗艦していたのは、スタンダードな陽電子衝撃砲タイプだったかもしれないんですが。
土星沖会戦のシーンは、発射寸前の砲口の描写、あれは波動砲のものとしか思えません。
作り手に委ねるしかないんでしょうか。笑

山城2199

Re: 金剛改型について
kazu様

> 山城2199様
> またもや土星沖会戦を引っ張り出してしまいますが、護衛艦と並んで金剛改型がぶっ放しているのはどう見ても収束波動砲ではないでしょうか?ネットを見てると、魔改造された金剛改二型というフレーズも見られます。第1話の古代が乗艦していたのは、スタンダードな陽電子衝撃砲タイプだったかもしれないんですが。
> 土星沖会戦のシーンは、発射寸前の砲口の描写、あれは波動砲のものとしか思えません。

実際確認してみました。
はい、確かにあれは色から言っても波動砲ですね(笑)
まあ波動エンジンは搭載済みなわけですから、ネットで指摘されているように撃てるように改造したのかもしれません。

浮遊大陸攻略戦までは改コンゴウ型や改ムラサメ型はイスカンダルとの条約順守型タイプとして波動砲未搭載だったものの(この辺は土方さんが頑張った成果?かもしれません)、その後波動砲艦隊計画の登場で遠慮する必要がなくなり、搭載タイプに改造したのかもしれませんね

あ 

No title
エンケラドゥス沖会戦?で、なんで地球艦隊は密集隊形で戦っているんだ?拡散波動砲艦を前面に押し出して、ガトランティスを分断・混乱に陥れるべきではと思ったのですが、想像以上に拡散波動砲搭載艦がなかったんですね・・・

山城2199

Re: No title
あ様、コメントをありがとうございます。
> エンケラドゥス沖会戦?で、なんで地球艦隊は密集隊形で戦っているんだ?拡散波動砲艦を前面に押し出して、ガトランティスを分断・混乱に陥れるべきではと思ったのですが、想像以上に拡散波動砲搭載艦がなかったんですね・・・

正直なところ、エンケラドゥスでの前哨戦から土星沖海戦は戦略・戦術の観点で見たらあまりにも「バカすぎる」戦いなんですよね・・(汗)
あ様のご指摘もさることながら、十字砲火に晒されているにもかかわらず前進を続けるエンケラドゥス守備艦隊は「バカじゃないの?」の一言でした・・・
そもそもあの艦隊の目的は本隊が来るまでの時間稼ぎなのですから守備を固めて被害を最小限度に抑えておく戦いをしなければならない状況だと思うのですがね。

kazu

お邪魔します
こんばんは
土星沖でのエンケラドゥス守備隊の戦いぶりについては、私も、あれ??と思ったことが。
旗艦であろうD級がいます。多分、唯一の拡散波動砲搭載艦なのに何もしない。相手は物量を過信した正面突破で攻めて来てるので、効率的に粉砕できるのに。

山城2199

Re: お邪魔します
kazu様、今晩は。
コメントありがとうございます。

> こんばんは
> 土星沖でのエンケラドゥス守備隊の戦いぶりについては、私も、あれ??と思ったことが。
> 旗艦であろうD級がいます。多分、唯一の拡散波動砲搭載艦なのに何もしない。相手は物量を過信した正面突破で攻めて来てるので、効率的に粉砕できるのに。

あるいは指揮官である尾崎艦長が敵を見れば突撃を敢行する良く言えば「猛将」、悪く言えば「脳筋」タイプだったのかもしれません(汗)
考えてみれば同期はアンドロメダ級の艦長をやっているのに、彼だけD級戦艦で辺境の守備艦隊勤務・・・指揮官としては優秀とはいいがたいと中央から評価されていたのかもしれませんね。
非公開コメント

山城2199

福岡に住むヤマトファンです。
よろしくお願いいたします。

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